ママ社員は私だけ

「私以外、職場にワーママがいない」
真島優奈さん(仮名)は育休明けに転職したばかりの職場で、そんな漠然とした不安に襲われていました。
でも、その6ヶ月後。真島さんは、まるで別人のようなマインドになっていました。
真島さんの内面に何が起きたのか。そして当初の不安の正体はいったい何だったのか。
詳しくお話を伺いました。
(聞き手:CoParents代表・古村)
先輩や同僚に「ワーママ」がいない不安
── これまでのキャリアと現在の状況を教えてください。
新卒で旅行会社に入社しました。その後、輸出販売会社などを経て、今は通信事業会社で回線業務の仕事をしています。
今の会社は、約9ヶ月前、育休明けに転職したばかりです。
── CoParentsの体験コーチングを受けようと思ったきっかけは何ですか?
CoParentsの体験コーチングに申し込んだのは、今の会社に入社したての頃です。
今の会社でママは私だけなんです。同僚は年齢層の低い独身の女性ばかり。私だけがワーママという状況に、漠然とした不安がありました。
仕事自体もハードで、「子育てしながらこれからどうやってやっていったらいいんだろう…」と思っていました。「しんどすぎて、やばい」というより、「なんとなくモヤっとしている」という感じでした。
── 明確な悩みではなく、「ワーママが周りにいない」ことが、そこはかとなく不安だったのですね。ところで、CoParentsのお客様はこれまでコーチングについてほとんど知らなかった方が多いです。真島さんは元々コーチングをご存知でしたか?
はい。友人がコーチをしていたりで、体験やモニターでちょこちょこ受けたことはありました。でも継続したのはCoParentsが初めてです。
── CoParentsでは鶴谷愛子コーチ(あいこさん)と体験を受けてそのまま継続されましたね。体験であいこさんを選んだ理由は何ですか?
今の仕事は週に1回在宅勤務日があります。私の在宅勤務日のお昼休みに枠が空いているコーチを探していて、あいこさんがその条件にヒットしました。
あいこさん自身が子育てをしながら仕事をされてきた方ということで、バックグラウンドが私と重なる点も魅力でした。
あとは、あいこさんが人事の仕事を長くされていた点にも惹かれました。人事の方って色々な人を見ていると思うんです。たくさんの人を見た経験を踏まえて、客観的に話を聞いてもらえるんじゃないかな、と感じました。
──では、あいこさんと体験を受けて、継続コーチングに進んだ決め手は何でしたか?
さっきお話した通り、これまでコーチングは単発受講の経験しかありませんでした。でも、あいこさんがお話しやすい方だったので、今回はコーチングを継続して受けてみようかなと思いました。
それと、CoParentsがワーママに特化しているという点も決め手になりました。今まで、そういうコーチングがあまりなかったイメージだったので、ここで受けてみようと思いました。
日差しのように誰かを優しくエンパワーしたい

── 継続コーチングはどのように進みましたか?
私は「鍵を見つける6回コース」に申し込みました。
前半は自分の価値観や「私はどうありたいか」を深掘りしていく時間でした。
後半は日々の生活や仕事の中でモヤっとしたこと、引っかかったことをあいこさんにお話しました。こうしたモヤモヤしたことに対する私の感情を深掘りしていきました。
── 前半の価値観や目標の深掘りで印象に残っていることを教えてください。
自分の中で「こうしなきゃいけない」という感覚がすごく強いことに気付きました。私は責任感が強いのだと思います。他者や社会への責任感が先に来ることで、「本当は自分がどうしたいのか。私はどうありたいのか」があまり見えていない、ということがわかりました。
──ご自身の責任感の強さや、自分の希望がわからないことには、どのようにして気付いたのですか?
あいこさんに自分の仕事の経験を話して、自分自身を棚卸する中で気付きました。
あいこさんから「優奈さんは頑張り屋さんで、責任感が強くて、だからここまで色々なことを頑張ってこられたんですね。」と言ってもらえたんです。その言葉の影響が大きかったですね。
── 「私はどうありたいか?」も深掘りされたとのことで、詳しく教えていただけますか?
「人生が晩年に差しかかった時にどうありたいか」みたいな質問をあいこさんから2~3個されて、それに答えることで、人生の目的を言語化していくというワークをしました。
このワーク、かなり難しかったです。自分の本音を想定外の角度から考えさせられるものでした。でも、あいこさんの質問への答えを考えていく中で、「私は人をエンパワーしたい」ということに気付きました。
── 「人をエンパワーしたい」という思いについて具体的にお聞かせいただけますか?
あいこさんとワークをしている中で出てきたキーワードは「日差し」でした。私の望む「エンパワー」は、ただ人を引っ張っていくのではなく、柔らかい日差しのように、誰かをそっと後押しすることなんだ、と。これが私の中でとてもしっくりきました。
── それまでは、ご自身が「日差しのようにやわらかく、人をエンパワーしたい」という思いへの自覚はなかったのですか?
自覚はなかったです。自分がそんなエンパワーメントをできるとも思っていなかったです。
不機嫌な同僚が嫌だった本当の理由
── 後半は日々のモヤモヤがテーマの中心だったとのことですが、具体的にどんな話が多かったですか?
職場にいる、機嫌が悪い人の話をしました。その人が会議にいるだけで、すごくヒヤヒヤしてしまうんです。
あと、その人とは別に機嫌が悪い人がいます。その人に質問して、不機嫌に対応されると、「こういう人にはなりたくないな」と思ってしまう。あいこさんにはそんな話をしました。
そして、あいこさんとお話を続けるうちに、「あ、私って超合理主義なんだ」ということに気づきました。
──不機嫌な人にモヤモヤするという話から、どのようにしてご自身の合理主義な側面に気付いたのですか?
不機嫌な人がいると他の人が発言しにくくなる→会議が円滑に進まなくて嫌だ
機嫌が悪く対応されると質問しにくくなる→わからないことが積み重なって困る
不機嫌な人がいることで、どういう気持ちになるかを考えたところ、非効率だから嫌なんだと気付いたんです。
──不機嫌な人がいるとネガティブな気持ちになる、とかではなかったんですね。
そうなんです。「物事を円滑に進めたい」というのが私の本音だったんですよね。チームとして業務をスムーズに進められるよう、私自身も態度に気をつけています。自分自身の新たな側面を知れてよかったです。
管理職になることはエンパワーメントの手段

── コーチング後半パートで、ご自身の合理性以外に気付いたことはありましたか?
リーダーシップについても気付きがありました。あいこさんから「人はそこにいるだけで影響力がある」という話を聞いたことがきっかけです。それ以来、自分の存在がどんなインパクトを周りに与えているか、どんなインパクトを放ちたいのかを意識するようになりました。
私の中でリーダーシップというのは、みんなを引っ張っていくとか、士気を高めるとか、そういうイメージだったんです。でも、あいこさんと話す中で、リーダーシップには色々な形があることに気付きました。
── 今のお話は「日差しのように人をエンパワーしたい」という人生の目的にも通じる話ですね。リーダーシップの話が出ましたが、真島さんは今後管理職になりたいとお考えですか?
答えはYesです。その思いに気づいたのが6回目の最終回でした。最終セッションは私の33歳の誕生日の3日前だったんです。そのため、あいこさんから「この最終回のテーマは、33歳の目標についてか、それとももっと先も含めたこれからの指針についてか、どちらの話をしますか?」と聞かれました。
それでどうしようかな…とあいこさんと色々話していたら、あいこさんから「じゃあ40歳の時にどんな自分でありたいか、話してみませんか?」と提案されました。
でも、40歳でどんな自分でありたいかを考えるのがとても難しかったです。40歳ってすごく大事な時期だと思っていたので、慎重になっていたというか。
すると、考えがまとまらない私を見たあいこさんから、「逆に、40歳の時に避けたい状況はどんなことですか?」と聞かれました。
その問いにはすんなりと答えが出ました。「選択肢がない自分、行き詰まっている自分が嫌だ」と伝えたら、「じゃあ40歳の時にどんな選択肢があったらいい?」と質問されました。
「今の部署に、今のポジションで留まるしかない状況は嫌だな」と思ったときに、「もう少し上を目指したい」「管理職を目指してみたい」という自分の本音に気付きました。
── ご自身の40歳の姿について考えた時に、管理職になりたいという希望に気付いたんですね。逆にそれまでは管理職を目指したいという気持ちはなかったのですか?
これまでも管理職への興味がないわけではありませんでした。でも、今までは、管理職になること=ゴールだと思っていた気がします。管理職になるのは手段だと気付いたのは、コーチングの最終回ですね。
ワーキングマザーでも管理職になれる。いきいきと楽しそうに働ける。私がそんな姿を見せることで、「自分もできるかも」と思える人が増えてほしい。だから、管理職になることはそのための手段なんです。
── すべてのお話が「日差しのように人をエンパワーしたい」という、コーチング前半での気付きに根付いていますね。
まさにそうなんです。前半の気付きが最後のセッションで具体的なビジョンににやっと繋がりました。
自分が本当にどうありたいかがわかると、不安は消えた
── 体験コーチングを受けられた時の悩みは、「職場にママ社員が自分しかいないことに漠然と不安を覚える」ということだったと思います。6回のコーチングを振り返って、その不安の正体は何だったと思いますか?
今思うと、周りに自分と同じ属性の人がいないから不安だと思うのは、他人軸の思考だった気がします。
でも、6回のセッションを終えて、自分に矢印が向いたと思います。周りの状況が気にならなくなった、というわけではないです。でも、自分がどういう風にしたいか、どうありたいかが明確に分かったことで、不安が薄まった感じがあります。
── 6回のコーチングを受けて、最も大きな変化や気付きは何ですか?
「心からこうしたい」というものを見つけられたことです。
それまでは「やりたいこと」というと、「家を買う」とか「こういうキャリアにしなきゃ」とか、To Doリストのようなイメージでした。そんなTo Doリストにチェックをつけるために、「やりたいこと」をやるはずなのに、義務感で動いていた気がします。
でも、あいこさんとのコーチングを通じて、「私は心からこうありたい」「こんな感情になりたい」というものが、初めてクリアになりました。
小さくまとまり過ぎず、でも背負い過ぎず
── では改めて、これからどうしたいですか?
私自身が楽しく仕事をして、上を目指すことで、周囲の人をやわらかくエンパワー出来る存在になっていきたいです。
職場の若い女性はもちろん、ワーママ同士でもエンパワーし合っていけたらと思います。
保育園のママ友や、友人でママになった子達と話していると、仕事に関して「仕方なくそうしている」という人が多い気がします。ママになってから「転職したい」と言っている友人もいますが、その子にとって転職が本当にやりたいことなのかな…と思ったり。
自分を小さく見ている気がして、なんかもったいないと思うんですよね。
SNSとか世間の風潮で、なんかワーママはしんどそうとか、ネガティブなイメージがあると思うので、ワーママのイメージをポジティブにしたいですね。
一方で、コーチング前半で気付いた通り、私は責任感が強いです。だからこそ、何でも自分で背負い過ぎないよう留意したいです。余白のある自分でいたいです。
── 今後もコーチングを継続されますか?
継続したいなと思っています。でもこれまでのように1ヶ月に1回のペースではなく、もう少しゆっくり受けたいです。3ヶ月に1回とか。
この1回60分、合計6回のコーチングは、とても贅沢な時間でした。自分のためだけに使えて、自分を振り返る時間でした。私にはこういう時間が必要なんだと実感しました。
── 最後に、どんな方にコーチングを勧めたいですか?
もう、それはワーキングマザーの皆さんです!漠然とした不安を抱えているワーママの方には、ぜひ受けてみてほしいです。
また、「ワーママだから、こうしなきゃいけない」と自分を小さく見てしまっていることに気づいていない人がすごく多いと思います。他に選択肢がないわけでもないのに、「こうするしかない」と思い込んでいる。たぶん私もそうだったんですが、コーチングを受けて、自分自身を客観視できると、可能性が広がると思います。
あと、「仕事と育児でしんどい!」という人にもコーチングは価値があると思います。自分の思いを吐き出してみることで、気づけることがたくさんあると思います。
── 真島さん、貴重なお時間をありがとうございました!
おわりに
「職場にママ社員がいない」と不安に思っていた真島さん。6回のコーチングを経て、「他の女性やワーママを日差しのように柔らかくエンパワーしたい」という心からの本音に気付きました。
この変化、すごくないですか!!??
担当の鶴谷愛子コーチが、セッション中に真島さんに伝えた通り、「人はそこにいるだけで影響力がある」ものです。真島さんがその情熱をもってそこにいらっしゃることで、既にエンパワーメントが始まっているのかもしれません。ご自身の可能性を信じて、管理職という「手段」に挑戦したり、心赴くままにどんどん行動していただきたいです。
でも、真島さん自身が仰っていた通り、責任感の強さという個性に留意して、ご自身を追い込まない形で、ご自身の理想の姿に向かって邁進されることを、影ながら応援させていただきたいと思います。
CoParentsは、特定の選択肢や価値観を推奨することなく、ワーママの皆さんのそれぞれの正解を見つけるお手伝いをしています。この記事を読んでCoParentsに関心を持たれた方は、ぜひ体験コーチングにいらしてください。
真島優奈さん(仮名)
33歳。数回の転職を経て、現在は通信事業会社勤務。夫と3歳のお子さんの3人家族。

鶴谷 愛子 (真島さん担当コーチ)
CTIジャパン/米国CTI認定プロフェッショナルコーチ(CPCC)
人材業界で約17年間勤務し、法人営業、キャリアアドバイザー、研修・人事企画業務等に従事。これまで900名以上とキャリア面談を行う。
キャリアの観点だけではなく、人の本質的な変容に関わりたいとコーチングを学び始める。現在のコーチング累計時間は140時間以上。
コーチングでは、セッションを受ける方が「本来の自分」に出会い直すための伴走を行うことを心がけている。
プライベートでは、小学生2人の娘を育てるお母さん。
※コーチプロフィールは記事掲載時のもの
