仕事も何もかも辞める決断をしたワーママ。幼少期の辛い経験を乗り越えたワーママ。これまでCoParentsのお客様インタビューでは、「事実は小説よりも奇なり」な、壮大なヒューマンドラマをご紹介してきました。
今回はちょっと毛色の違うお話です。船井春美さん(仮名)は「豆腐メンタル」の34歳のワーママ。落ち込みやすい自分のメンタルケアとしてコーチングを続けています。
船井さんのお話には大きなドラマはありません。でも、多くのワーママの日常にとても近いストーリーだと思います。船井さんのエピソードを読むと、ちょっと心が前向きになると思います。ぜひご一読ください。(聞き手:CoParents代表:古村千尋)
なんとなくメンタルケアしたいな
–CoParentsのことはどのように知りましたか?
Instagramです。私がCoParentsのアカウントを見つけた時は、まだフォロワーが100人もいない時だったと思います。
–懐かしい…最近フォロワーさんが1000人超えました!船井さんのように、初期の初期から見て下さっていた皆さんのおかげです。
正直、最初は怪しい業者だと思っていました(笑)でも、代表の古村さんの経歴に興味を持ち、投稿を見始めました。1つ1つの投稿にちゃんと心がこもっていて、生身のあったかい人が、信念を持って事業をされているのだと感じました。
–ありがとうございます。コーチングについて、以前からご存知でしたか?
コーチングという言葉を耳にしたことがある程度です。怪しいな、意味があるのかな、とずっと思っていました。一方、私はメンタルが弱いので、メンタルケアの手段として興味はありました。
–CoParentsの体験コーチングを受けようと思ったのは何か悩みがあったからですか?
CoParentsのInstagramの投稿を見ているうちに、だんだん受けようという気持ちになっていきました。具体的な大きな悩みがあったというよりは、なんとなくメンタルケアとして受けようかなという感じでした。
ただ、振り返ると、当時は資格試験の勉強真っ最中で、仕事と勉強と育児の両立に限界を感じていた、というのもあるかもしれません。
–最初は適応障害と不妊治療を乗り越えた松本裕太コーチ(ゆうたさん)と、高校生&中学生ワーママの隈部敦子コーチ(くまさん)の体験コーチングを受けられました。でも、その時はコーチングを継続されませんでしたよね。その数ヶ月後に、小林梓沙コーチ(あずさん)と体験を受けられ、継続を決定されました。このあたりの背景を教えて頂けますか?

最初の体験でゆうたさんとくまさんを選んだのは、お子さんのいるコーチの方が悩みを共有しやすいかなと思ったからです。2人とも印象は良くて、続けたいなと思いました。ただ、当時は資格の勉強が本当にすごく忙しかったので、試験が終わるまでは難しいかなと思って、継続しませんでした。
その数ヶ月後に試験が終わって、「やっとコーチングを受けられる!」と思いました。その時の体験であずさんを選んだのは、単純にまだ話したことのないコーチと体験してみたかったからです。
当時は職場の人事面談を控えていました。人事面談とどう向き合うかというわかりやすいテーマで、コーチがどういう風にゴールに持っていってくれるのかな、というのを試してみたい気持ちもありました。
–あずさんとの体験で、職場の人事面談についてどんな内容を話したのでしょうか?そして、あずさんでコーチングを継続することを決めた理由もお伺いしたいです。
人事面談に際して、業務目標を3つ決めなければいけなかったのですが、本当に1つも思い浮かばなくて途方に暮れていました。正直なところ、体験コーチングだけで業務目標を設定するなんて無理だろうと、あまり期待していませんでした。
でも、あずさんとの対話を通して、ポンポンポンと目標が出てきたんです。あずさんの腕前が本当にすごいと思いました。あずさんのコーチングの効果を実感して、継続を決めました。ずっと仲良しだった気の置けない女友達みたいな感じで話せる方なので、今でも毎回のセッションを楽しみにさせてもらっています。
–体験セッションで決めた目標を持って臨んだ人事面談はどうでしたか?
とても良い面談になりました。あずさんと話して決めた3つの業務目標のうちの一つが、「採用に関わりたい」でした。自分でも意外な目標でした。上司にこの目標を話して、会社の合同採用説明会に行きたいと言ったら、連れて行ってもらえました。
自力では「採用に関わりたい」という思いに辿り着けなかったと思います。採用説明会にまで行けたのは、あずさんとのコーチングのおかげだなと思いました。
自力では辿り着けない自分の本音
–あずさんとの継続コーチングはどのような内容でしたか?
最初はチュートリアルや自己紹介が中心でした。印象に残っているのは3回目です。「自分は一体どうなりたいのか」という大きなテーマについて話しました。
異色で面白いなと思ったのが、「あなたは今●●をしています」みたいな導入の、フィクションの物語を聞いて、「ここであなたはどうしますか?」みたいな質問をされるワークです。そこでの答えが私のなりたい姿に繋がっているそうです。
現実ではない物語をベースに、あずさんの質問に答えながら自分のことを考えることで、自力で自己分析するのでは辿り着けないような考えが思い浮かびました。
–ユニークなワークを通じて考えた結果、船井さんはどんな自分になりたいと思いましたか?
「関わった人すべてを幸せにするエンターテイナー」です。でも、今の自分とのギャップが大きすぎて…本当にそうなりたいと思っていても、まだ全然近づけていない感じです。
–目指す北極星は見つかったけど、日々の生活の中で具体的にどうするかはこれから考えていく、というところでしょうか。
そうですね。そして、次の4回目のセッションがちょうど年末だったので、次の年の目標をどうするかを話しました。
–「関わった人すべてを幸せにするエンターテイナー」という大目標に向かって次の1年の具体的な目標を考えたんですね。
はい。元々していた音楽を再開したいな。新しいギターを買おう。勉強しよう。そんな楽しい夢のある話をたくさんしました。でも、年末に体調を崩して、年明けが仕事の繁忙期で、楽しい目標は何も実現できませんでした。いよいよ仕事の悩みが大きく影を落とし始めた感じです。
長年踏み切れなかった転職を決意
–仕事の悩みについても、あずさんとのコーチングで話しましたか?
年明けの5回目のセッションでは、仕事が辛いというテーマであずさんと話しました。なんとなく転職しようか迷っているという話から始めました。
すると、あずさんに「ずっと今の会社にいるイメージがありますか?」と聞かれたんです。私は、「ないです」と即答したんです。即答する自分の声を聞いて、自分でも「あぁ、私はこの会社にいるイメージが本当にないんだな」と強く感じたんです。
あずさんと話す前から「ずっとこの会社にはいないんだろうな」という思いは自覚していました。でも、いざ転職するかというと迷いがありました。
不思議な話ですが、あずさんの前で、自分で「この会社にいるイメージはない」と言い切れたことで、転職しようという決意が固まったんです。
–オートクライン効果といって、自分が話した内容を自分で聞くことで、自身の潜在的な思いに気付くことがあります。船井さんの場合は、自分の答えを聞いて、転職への迷いが晴れたんですね。今振り返って、なぜ転職するのに迷いがあったのだと思いますか?
転職したらどうなるんだろうという不安があって、自信がなかったからだと思います。
あと、今の職場は、仕事はしんどいものの、人間関係が良くて。良好な人間関係を捨てるのが億劫でした。また一から人間関係を作るのが嫌だし、今の職場でうまく折り合いをつけてやっていく方がよさそう、という気持ちがありました。どこかで今の会社に希望を持っていたんだと思います。
でも、5回目と6回目のコーチングの間にあった上司との面談で、いよいよとどめを刺されて、「もうこの会社にいたくない」と強く思いました。
–上司との面談で何があったのでしょうか?
以前からとても仕事が多かったので、タスクを減らしてもらうよう要望を出していました。でも、要望は無視。また、面談に際して、評価シートを書かされて、今の会社でやりたい仕事や自身の反省点も書いたのに、フィードバックが一切ありませんでした。
もう私にいてほしいと思っていないんだなと思って、その面談の翌日に転職エージェントに履歴書を送りました。
転職活動サポートはコーチの得意技

–今の会社への希望が打ち砕かれてしまったのですね。
そうですね。そして、私は転職活動をするのが初めてだったのですが、とても辛かったです。仕事をしていても気持ちが浮ついて集中できなくて。
あと、子育てとの両立を歓迎する求人が少ない現実にも直面しました。だから、6回目のコーチングは「転職活動がとにかく辛い」というテーマで話をしました。
–具体的にはどんな話をしましたか?
セッションの前半で、どんな会社に転職したいかという転職活動の軸について話しました。後半では、転職活動をしながら今の仕事をこなすには、どんな心構えでいたらよいかを話しました。
特に転職活動の軸の洗い出しに関しては、あずさんは本当にプロだなと思いました。上手に質問を投げかけてくれたので、どんどん言語化できたんです。
なぜこの求人はイマイチなのか、なぜこの求人がいいのか、という理由をあずさんに話していくと、転職活動の軸や優先順位が導き出されました。おかげで、どの求人にフォーカスするかの取捨選択ができるようになりました。
–導き出された船井さんの転職活動の軸ってどんなものなのですか?
私は職場環境をかなり重視しています。時短勤務ができる、リモート勤務ができる、自宅からのアクセスが良いなど、時間面は大事ですね。ただ、拘り過ぎると求人がないので、フレックス勤務ができるなら時短でなくてもOKとか、広げて見ていきたいと思っています。
オフィスが綺麗なことも私には大事です。新卒で入社した会社が雑居ビルで、トイレが男女兼用で汚物入れすらなくて、本当に嫌だったのが尾を引いています。
あと、長く安定して働けることと、製品や会社に親近感を持てること。この辺りはあずさんと話して初めて気づいた軸です。自分でも意外でしたね。
前向きになりたい私のサードプレース
–この半年間・全6回のコーチングを振り返って、船井さんにとって一番大きかった変化や気づきは何ですか?
やはり、ようやく転職活動に踏み切れたことですね。不安や、居心地の良い人間関係を手放す億劫さを乗り越えて、自分の本音に沿った決断ができました。
–今後もコーチングは続けられますか?
はい、メンテナンス券を購入したので、しばらく続ける予定です。私はお豆腐メンタルで悩みやすいので、サードプレースを持っておきたいんです。同僚でもでも家族でもなくて、自分の状況を知って気にかけてくれる人の存在が、ほっとします。
あずさんは女友達のように気軽に話せる、と言いましたが、本当の友達には自分の話だけを1時間するというのは無理ですからね。それに、もし友達に子供がいないと子供の悩みは話せないし、悩みを打ち明けるにも言葉を選びます。あずさんなら、安心して自分で思っていることをそのまま話せるから楽です。
–これからはコーチングをどんな頻度でいつまで続けるつもりですか?
転職活動が終わるまでは、これまでと同様に月1回ぺ―スで受けようかと思います。月1回、あずさんに報告するんだ!というモチベーションで辛い転職活動を進めていける気がします。転職活動が終わったら、改めてコーチングの継続是非を考えようと思います。
–コーチングはどのような人におすすめしたいですか?
悩んでいても、根は前向きな人がいいんじゃないかと思います。前向きになりたいけど、どうしたらいいか分からない、という感じの人がコーチングに合っていると思います。
私自身もメンタルは弱い方です。でも、ずっとへこんでいたらもったいないから、前を向きたいと思っています。でもどうやって前を向いたらいいかわからない。そんな時にあずさんのコーチングが心の拠り所になるんです。そして、次にあずさんに会うまで、1歩でも進んでいようって思うんです。
おわりに
大きなドラマはないと言いましたが、船井さんも転職を決意するという大きな意思決定をされました。でも、「私の生きる意味はこうだ!だから転職する!」とか「年収UPを狙うために転職する!」という感じはしませんよね。等身大で生身のワーママの決断に思えます。
一方、船井さんがもし転職に踏み切れなかったら…落ち込んだりモヤモヤすることが増えて、ご自身の心身のみならず、お子さんとの向き合い方にも影響が出ていた可能性は否定できません。自分自身と目の前の家族を大切にしたい。CoParentsはそんなワーママの味方でいたいと思います。
また、印象的だったのは、担当コーチのあずさんへの全幅の信頼です。インタビュー中に何度も「あずさんはプロですよ」という発言をされていた船井さん。担当コーチとそこまでの信頼関係があるからこそ、CoParentsのコーチングが船井さんにとって心理的に安全なサードプレースとして機能しているのでしょう。
最後に筆者の感想を。船井さんは豆腐メンタルではないと思うのです。落ち込みやすいという自覚が、ご本人にはあるのだと思います。でもそんな自分の特徴を受け入れて、適切な第三者のサポートを得る。これができるのは、お豆腐の芯に凛とした強さがあるからです。
…ということで、「自称」お豆腐メンタルなワーママの等身大のお話でした。この記事を読んでCoParentsのコーチングを受けたい!と思った方は、ぜひ体験コーチングをお申込み下さい。
船井春美さん(仮名)
経理業務に従事する34歳。プライベートでは配偶者の方ともうすぐ2歳になる娘さんと暮らす。

小林 梓沙(木下さん担当コーチ)
CTIジャパン/米国CTI認定プロフェッショナルコーチ(CPCC)
国際コーチング運盟ICF認定アソシエイト・サーティファイド・コーチ(ACC)
大学卒業後、日系大手総合化学メーカーに就職。11年勤務した後、米国へMBA留学(2年間)。留学中にコーチングに出会い、留学中の心身共に最も辛かった時期を上手く乗り越えられた経験から、コーチングに興味を持つ。ついつい話してしまうような、ユーモアや笑いのある楽しく明るい雰囲気のコーチングが定評。
※現在小林コーチは新規受付を停止しています