コーチングって「コーチング、受けてみよう!」と思う人でないと辿り着かない策だと思います。しかし、コーチングという策を思いつかない方々が抱えている悩みで、コーチングが力を発揮できるものはたくさんあると思います。
だからこそ、コーチングを知らない人に、コーチングについて具体的に伝えたい。ということで、仕事の不安やキャリアアップの悩みにコーチングを活用して対処されてきた真田詩織さん(36歳・仮名)にコーチングを始めたきっかけや、受ける際の留意点、回数などをお伺いしました。(真田さんへのインタビュー全3回の3回目です。)
コーチングに興味はあるけど迷っている方にお勧めの内容です。ぜひご覧ください。
※聞き手・古村千尋/CoParents代表
コーチングを始めた理由
–ところで、真田さんはそもそもなぜコーチングを受けようと思ったのですか?
心のメンテナンスのためにコーチングを受けようと思いました。これまでも、整体やジムに通ったり、食事に気を付けたりと、体のメンテナンスをしてきました。同じように、定期的な心のメンテナンスも必要ではないでしょうか。
日本ではコーチングやカウンセリングはあまり普及していないですよね。大変な時にしか受けないイメージがあります。でも、定期的に受けて心をチューニングするのは大切だと思うんです。
私には臨床心理士の友人や、カウンセリングを受けている友人がいます。だから、心の内面にアプローチするサービスが身近で、コーチングにも抵抗はありませんでした。
また、コーチングは整体などと一緒で、経過観察や繰り返しによる定着が大事だと思います。そのため、自身の状態を確認する意味でも継続して受けたいと思っていました。
あと、私の人生の中でキャリアは大きな部分を占めています。だから、より良いキャリア形成に向けて気持ちを整えていくのも必要だなと思っていました。
— コーチングを心の健康管理に活用しようと考えられたのですね。ところで、「キャリア形成に向けて気持ちを整えていく」というのは具体的にはどういうことでしょうか?
海外ドラマの中でプロフェッショナルがコーチングを受けているーー私が「コーチング」と聞いて思い浮かべるシーンです。でも、そこまでプロフェッショナルでない人も受けていいと思うんです。
私はガチガチのプロフェッショナルを目指しているわけではありません。ただ、キャリアと家庭のバランスをどう取るのかを整理したい。キャリアでも人としても成長したい。そのためには自分の中でロードマップを描いて、それを実現できるメンタルを持つ必要があると思います。
毎日前向きに過ごすための心の土台を作ることが、キャリア形成にも大切だということです。
コーチングで人生の目的を明確にする
–初回のコーチングでは仕事の不安を、2回目のコーチングではキャリアアップへのモヤモヤについて話されていました。3回目のコーチングでは何を話されましたか?
1回目と2回目のコーチングセッションで順調に進んだという感触がありました。担当コーチの裕太さんからも、「素直に考えられるようになり、問題解決の糸口が早く見えるようになりましたね。」という前向きなフィードバックをもらいました。
3回目のセッションの時には特定のモヤモヤはありませんでした。そこで裕太さんから提案された「人生の目的を明確にする」というプログラムをしました。
実はこのプログラムは初回のコーチング時にも提案されていました。初回のセッションで、裕太さんは特定の悩みがなくても自己内省ができるプランを2つ準備してくれていました。1つは自分の人生の目的を明確にするプラン。もう1つは自身の中の様々な特徴や価値観を理解するプランです。特定の悩みの話をしてもいいし、日常から離れて自分についてゼロベースで考えるのもありですよ、という感じでした。
私は初回は転職先で抱えていた不安について話をすることにしました。でも、初めてのコーチングで具体的に何を話せばよいかわからない人も有意義な時間が過ごせそうだなと思っていました。
–CoParentsのコーチング体験セッションに申し込まれる方で、特定の悩みはないけどモヤモヤしていて…という方も多いです。3回目のセッションはいかがでしたか?
1回目と2回目のセッションで特定の悩みを紐解く際に、「今こう感じているその原体験って何だろう」という深堀はしていました。その過去の原体験探しにだけ特化してみる、という感じでしたね。
具体的には、学生時代や過去の成功体験の振り返りを行いました。その時々で自分が何にやりがいを感じていたかを洗い出しました。自分が人生を過ごす上で大事にしていることをキーワードでまとめられたのが良かったです。
日々色々な感情の浮き沈みがあります。成長することなく生きてしまっている思う日もあります。しかし、振り返ると、これまで経験の点が線で繋がっていて、その線の上の自分がある。その線の上を歩んでいけば私はきっと飛躍的に成長していける。だから自信を持っていいんだと確信できました。
–コーチングで言語化できた「人生の目的」は何なのでしょうか?
人によってやりがいは様々です。大きなことを成し遂げたことに喜びを感じる人もいる。周りの人を少しでも幸せにすることに喜びを感じる人もいる。私は後者に近いことがわかりました。
私はこれまで、大なり小なり関わってきた事業や業界を改革して良くしていくことに使命を感じて取り組んでいます。そのモチベーションは色々な人に希望を与えたいという思いであることに気づけました。
とはいえ、日々はどうしても目の前の生活に意識が集中しがちです。でも、毎朝「色々な人に希望を与えたい」という思いを思い出して決意して出発できたら、1日1日をよりよく過ごせる気がします。裕太さんと毎朝この思いを思い出す象徴的なポーズを決めようとなり、ジャンヌダルクのポーズにしました(笑)
コーチングの回数や受け方
–今までコーチングを3回受けていただきました。これからはどのようにコーチングを受ける予定ですか?
初回は無料の体験セッションで、その後は3回券のスタンダードプランを購入して、続く2回を受けました。スタンダードプランのチケットがあと1回残っているので、残り1回で自己内省をキリの良いところまでやりたいです。
コーチングを受ける前は、モヤモヤしたときに前に進めず、ずっとモヤモヤしていた気がします。しかし、コーチングを詰めて数回受けたことで、自分がモヤモヤしている時に、原因を特定して対処し、前に進む方法が身に着いたように思います。ここまで来ると、毎月受ける必要はない気がします。
一方で、キャリアの進捗に応じた新たなチャレンジに備えて、これからも3ヶ月に1回は受けておきたいです。自分の問題解決のレベルがもっと上がれば、人事評価のタイミングに合わせて、メンテナンスがてら半年で1回くらいでもよいかと思います。
–コーチングを受けるときに何か留意していることはありますか?
あんまり大層な心構えはありません。ただ、受ける前に今の状態やその日のセッションの目的やゴールを明確にするようにしています。それを最初の5分、10分でコーチに伝えて理解してもらう。それで時間を有効に使う、というのは少し意識していました。
あとは、私は毎回うまくできていたか怪しいのですが、素直に話す方が効果的だと思いました。あんまり順番や形式を考えずに、その時感じたことをバンバン話す。それを踏まえてコーチが今の私の状態を客観的に教えてくれたり、適切な次の質問を投げかけてくれたりします。
ちゃんとまとめて話さなきゃとか、変なプライドは持たずに、思っていることをどんどん喋るのがいいと思います。カウンセリングと同じですね。
–真田さんは以前にカウンセリングを受けられたことがあると伺いました。コーチングとカウンセリングは違いますか?
カウンセリングは自分の内面を深堀することによりフォーカスしている気がします。カウンセリングは自分の悩みや気持ちを整理するのをサポートしてくれます。
コーチングは、自らの希望を明確にして、その希望に向かって自分をどう変えたいかを整理するサポートしてくれる感じです。
コーチングはどんな人にお勧め?
–コーチングはどんな人にお勧めですか?コーチングを上手く活用されて、前向きに過ごされている真田さんに是非伺いたいです!
今自分が何を考えているのか、どうしたいのかがよくわからない人は、カウンセリングの方が良いかもしれません。新しいステージに行きたい、よりよい人生にしたいという希望がある人はコーチングが向いている気がします。
–逆にコーチングが向いていない人はいますか?
コーチングは実はみんなに潜在ニーズがあるものだと思います。みんな普段の生活で、何かしら健康に気を遣っていることがあると思います。健康対策の1つとしてメンタルをより良くするために、コーチングが普及すればよいなと思います。
私は、人に弱みを見せたくない人や、知らない人に話すのが苦手な人も、コーチングの対象になると思います。話すのに抵抗があっても、自分の気持ちを紙に書き出して、それをプロに客観的に見てもらって、今の自分の状態を教えてもらうのは効果的です。新しい自分に出会うという気持ちで1回くらいチャレンジしてみてもよいのではと思います。
コーチングで充実した人生を
今回は真田さんがコーチングで人生の目的を具体化できたことで、自信を持って毎日を過ごせるようになったお話を伺いました。またコーチングを上手く活用されている真田さんに、コーチングの回数や受け方のコツ、どんな人にお勧めかも教えていただきました。
真田さんが話していた通り、コーチングはどんな人にもニーズがあると思います。毎日をより豊かにする手助けになるはずです。
CoParentsではコーチングを通じて、親である人を応援します。ぜひ一度お気軽に体験セッションをお試しください。
松本 裕太(真田さん担当コーチ)
CTIジャパン/米国CTI認定プロフェッショナルコーチ(CPCC)
大学卒業後、日系大手化学メーカーにて、財務・事業企画・営業を経験し、15年間勤務。
現在は、コーチングを提供しながら、企業研修・パパママ向けワークショップファシリテーター等々、多方面に活動中。
適応障害や不妊治療を経験し、約10年間一人で問題を抱える日々を過ごす中で、パートナーにも言えないようなパーソナルな問題を誰かに聞いてもらうことの重要性や共に未来を考えてくれる人の有難さを痛感し、コーチングを待っている人がたくさん居るはずだ!との想いから、コーチングに従事。
誰しも「人生の主人公」としてイキイキと自分の人生を歩ける可能性を言じ、共に前に進んでいきたいと思うと同時に上手くいかない時・苦しい時に、ポロっと本音が出せる家のような存在で在ることを目指す。