ワーママで管理職をするのは大変ですよね。子育てとの両立で時間制約がある中で、仕事では大きな責任を抱えて、部下の指導・育成・フォローもしなければなりません。疲労MAXでもう無理!と思ってしまうこともあるのではないでしょうか。
今回はワーママ管理職が疲れる理由と疲労の解消方法を解説します。
ワーママ管理職が疲れる理由
ワーママ管理職が疲れやすいのは、管理職ならでは辛さとワーママならでは辛さのシナジー効果が大きいからです。ワーママ管理職が疲れやすい具体的な理由を紹介します。
ワーママ管理職が疲れる理由①:長時間労働
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ワーママ管理職が疲れる大きな理由が長時間労働です。部署やチームの業務目標達成の責任を負う一方で、部下の育成や労働時間管理が求められます。部下の教育に時間がかかったり、部下の残業制限のために自身がプレイヤーの仕事をしなければならない場面もあるでしょう。
しかし、管理職であってもワーママ。子供のお迎え・帰宅から就寝までは家庭に集中することが多いでしょう。そのため、子供が寝るまでは家庭に集中して、子供が寝た後に持ち帰り残業をしているワーママも多いです。すると、1日の全てが家庭外労働と家庭内労働になります。
長時間労働なのに、家庭内労働もあるので、心身が休まらない。ワーママ管理職が疲労困憊になる構造と言えるでしょう。
ワーママ管理職が疲れる理由②:プレイヤー時代にはないストレス
ワーママ管理職が疲れてしまう一因として、管理職ならではの業務のストレスが挙げられます。部下に主体的に仕事をやってもらって、監督するという姿勢は、自身がプレイヤーとして関わるよりも、パフォーマンスの管理が難しいです。しかし、成果責任を負うのは管理職であるあなた。予期せぬトラブルやクライアントからの厳しい要求にはあなたが矢面に立つ必要があります。こうした状況ではストレスが溜まっていきますよね。
ワーママ管理職は苦手だった部下へのフィードバックをどう乗り越えたのか?記事はこちらから↓
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こんなストレスを抱えて帰宅すると、子供がワガママを言ったり、夜のオペレーションが思うように進まなかったりするだけで、一気に心身のエネルギーが削られてしまいます。管理職のストレスに家庭での小さなイライラが重なることで、心の疲労感がぐっと強くなってしまいます。
ワーママ管理職が疲れる理由③:子供との時間が減る
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子供と過ごせる時間が減ってしまうのもワーママ管理職の疲れの原因です。ワーママ管理職は業務量が多いので、配偶者に子供のお迎えや夜のお世話・家事を任せて残業しなければならないこともあるでしょう。
一方、ワンオペのワーママ管理職からは、なんとか定時に退勤して、家で子供に動画を見せながらパソコン作業をしなければならないという悩みが聞かれます。
子供と密度高く過ごせる時間が減ることで、セロトニンの分泌が減るため、ストレスが溜まりやすくなります。また、子供の相手をできなかったという罪悪感で精神的な疲労も溜まります。
ワーママ管理職が疲れる理由④:他の管理職と比べてしまう
ワーママ管理職は、他の管理職と自分を比較してしまうと、心身共に消耗してしまいます。今の時代でも、家庭の時間制約がない、昭和型の働き方の管理職はいます。また、同じワーママ管理職でも時間制約のない人もいます。ベビーシッターや家事代行を駆使したり、配偶者の方が家庭にフルコミットしている人です。
いくらワーママ管理職が時間当たりの仕事の質を上げても、時間制約がある限り、無限に時間数を投入できる人には適いません。最近は時短で管理職になるワーママも多く、フルタイム管理職とパフォーマンスを比較して、落ち込みやすいです。
ワーママ管理職の疲労を解消するには
疲労困憊になりがちなワーママ管理職が疲れを解消するにはどうすればよいのでしょうか? 4つの策をご紹介します。
ワーママ管理職の疲労解消策①:睡眠時間の優先順位を上げる
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ワーママ管理職にはかなり精神的なハードルが高いと思いますが、睡眠の優先度を高めることが必須です。どうしても仕事や家事育児、スキルアップのための勉強で、睡眠の優先度が低くなってしまうと思います。「まだ終わってないのに、今日はこれだけしかできていないのに、寝て大丈夫かな…」と罪悪感や焦燥感を感じることもあるでしょう。
しかし、毎日6~7時間の睡眠を確保して、健康を保つことは、仕事・家事・育児の全てにおいて重要です。物事が終わらないことよりも、体を壊して何もできなくなってしまうことの方が大問題です。睡眠は削るものではなく、確保すべきものです。マインドセットを変えましょう。
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ワーママ管理職の疲労解消策②:ストレスの解釈方法を変える
ワーママ管理職はプレイヤー時代にはないストレスで疲れがちです。「自分に実力が足りないからこんなにしんどいんだ…」なんて思っていませんか?
管理職ならではのストレスは、管理職が全員経験する成長痛です。あなたが優秀ではないから感じるのでは決してありません。あなたが立派なマネジメントになるための成長痛で、あなたがステップアップしている証拠です。
解釈を変えても辛さは完全にはなくなりませんが、少し前向きな気持ちになるはずです。
ワーママ管理職の疲労解消策③:子供との時間の密度を上げる
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子供と過ごす時間が減ってしまうことに罪悪感を抱くワーママ管理職は多いでしょう。しかし、時間の「長さ」よりも「質」を意識することで、その辛さを和らげることができます。
例えば、過ごす時間が短くても、スマホを置いて、子供の目を見てしっかり会話する。就寝前は子供とのラブラブタイムにする。時間数よりも、あなた自身が幸せと感じること、子供が幸せと感じられることを大事にしましょう。
子供との時間数が短くても、密度を上げると、心が充実して疲れが緩和されます。
ワーママ管理職の疲労解消策④:自分のキャリアの目標だけを追求する
上記にも書いた通り、ワーママ管理職で他の管理職と自分を比較してしまい、「もっと頑張らないと」と自分を追い込む人もいます。
会社員である以上、他者と自分の比較を完全に辞めることは難しいかもしれません。しかし、同じ会社に勤めていても、目指すキャリアのゴールは人それぞれ。家庭の状況もそれぞれです。だから、他者との比較をしてもあまり意味がありません。理想はあなたのキャリアの目標だけを見つめて進むこと。比較するとしたら昨日のあなたと今日のあなたを比較したいところです。
もしキャリアのゴールを「同期で1番最初に部長になること」など、他者との競争を前提にしていると苦しくなってしまいます。「速く部長になりたい」という思いを深堀分析して、他者比較をベースにしないあなただけのキャリアの目標を練り直すのがお勧めです。
ワーママに管理職は無理なのか?
ワーママ管理職はハードですが、決して無理なことではありません。子供がいるという理由だけで逡巡してしまうのはもったいないです。ただ、気を付けたい点が2つあります。
管理職になるだけが正解ではない
管理職としてチームを率いる、組織の幹部になることだけがキャリアの絶対解ではありません。専門職の道を極めることも、独立することも人生の選択肢です。またキャリアを頑張ることだけが人生でもありません。
大切なのはあなたの理想の人生とは何かをあなた自身が理解し、理想の人生のためにどんなキャリアにするべきかを具体的に設定することです。その答えが管理職になることであれば、今日の記事も参考にして、疲れを上手く緩和しながらゴールを目指して進みましょう。
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キャリアに大事なのはスピードではない
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会社にはあなたより早く昇進したり、成果を出す人がいます。そんな人達は確かにすごいし、尊敬に値します。でも、キャリアに大事なのはスピードではありません。あなたが決めたキャリアの目標を達成することです。
キャリアは長距離走です。無理をして飛ばし過ぎたらリタイアせざるを得ません。途中歩いても、休憩しても、大丈夫です。管理職として活躍することがあなたの人生、キャリアにおいて大切なら、スピードよりも完走することを大事にして下さい。